むし歯は‟早期発見・早期治療”が大切です
歯に痛みを感じたり、冷たい物がしみたりした時は、むし歯の可能性があります。
むし歯の原因は歯の表面に付着したプラーク(歯垢)に棲む“むし歯菌”。むし歯菌がプラークの糖分を分解する時に酸を出し、これが歯を溶かしてむし歯が進行していきます。
知覚過敏について
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むし歯ではないのに歯がしみるといった症状があるなら、それは「知覚過敏」かもしれません。エナメル質が薄くなることで、神経に近い内側の象牙質が露出することになり、「しみる」といった症状があらわれるのです。そのほか、知覚過敏は、歯ぐきが痩せ、歯の根元が露出することによっても起こります。最も多いのは噛み合わせによるものです。
知覚過敏の症状は、治療によって改善できますので、我慢せずお早めにご相談ください。
*噛み合わせによる場合、しみが治まるまで時間を要することがあります。
初期むし歯なら削らずに治せることも
むし歯の原因菌によって歯の表面のエナメル質が溶け始めた段階を「初期むし歯」と呼びます。この初期むし歯の段階であれば、歯を削らずに治療できる可能性があることをご存じでしょうか。
初期むし歯の治癒は、フッ素塗布によって歯のエナメル質を強化し、歯科衛生士による正しいブラッシング指導や食事指導によって歯の自然な修復機能である「再石灰化」を促進することで実現します。
歯に痛みが出るほど進行すると治療のために歯を削らなければなりませんが、常に予防を意識したケアを続けることで、むし歯にならない環境を維持することは可能なのです。また、「軽度むし歯」であれば麻酔を使用せずに治療できることも大きなメリットです。当院では、患者様の大切な歯をできるだけ削らず、自然な状態で維持するための治療を心がけています。
お子様のむし歯予防
お子様の場合、六歳臼歯などの奥歯には深い溝があるため、そこがむし歯になりやすいという特徴があります。しかし、事前に歯の溝を埋めておく「シーラント」を施すことで、むし歯のリスクを大幅に減らすことが可能です。
定期診査による早期発見が大事
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「痛くないむし歯治療」を望まれる患者様は、多くいらっしゃいます。しかし、そのためにはむし歯を早期に発見し、予防することが何より重要です。再石灰化を促すことで、初期のむし歯は元に戻すことができます。
どんなに精巧で丈夫な人工歯よりも、ご自身の歯がいちばんです。当院は、歯をできるだけ削らない治療方針を掲げ、定期診査と予防ケアを通じて患者様の歯の健康を守ります。
根管治療
むし歯が進行して歯の神経にまで達した場合、歯を残すためには「根管治療」が必要となります。
根管治療は、感染した神経や組織を取り除き、歯の内部を清潔にする高度な治療法です。適切な根管治療を行うことで、歯を抜かずに機能を維持することができます。
当院の根管治療
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当院では、患者様の症例に応じてマイクロスコープを使用した精密な根管治療を行っています。さらに、歯科用CTを併用することで、複雑な根管の形状や問題点を正確に把握できるようになります。
特に内部の形状が複雑な根管の場合、これらの高度な機器を使用しないと治療が難しいケースも少なくありません。そのため、専門性の高い器具と技術を駆使し、患者様一人ひとりに最適な治療をご提供しています。
院長の考え方
歯を削らずに治すことを第一に
当院で最優先しているのは、いかに歯を削らずに治療できるかということです。フッ素塗布や効果的なブラッシング指導、食事指導、シーラントなど、予防を中心としたむし歯治療を行っているのはそのためです。
特に、お子様の乳歯は永久歯と比べて歯質が弱いため、小児治療においては永久歯が生えそろうまで健康な歯を維持することを第一に考えています。
歯科衛生士と歯科医師の連携
当院では、すべての治療台に歯科衛生士を配置し、専門的な知識と技術を持ったプロによるチーム医療を実現しています。
治療当日に歯に菌が多い場合は、まず歯科衛生士が徹底的なクリーニングを行い、清潔な状態で治療を進めます。
また、治療後もむし歯を予防できるように、ブラッシングのポイントなどのアドバイスにも対応していることが特徴です。
天然歯を可能な限り残す工夫
たとえ歯を削る治療が必要になった場合でも、できるだけ天然の歯を残すように工夫していることも当院の特徴です。
噛み合わせが強すぎて歯が削れてきた場合には、十分な強度を持った被せ物を作製し、力のコントロールを行います。患者様の歯を長く健康に保つために、最適な治療法をご提案します。